「よぉし」と声をだしてクローゼットの扉を開けた。
今年は徹底して断捨離を実行するのだ。
判断基準は「使うか。使わないか」だ。
何時か使うだろうは許されない。
口を一文字にウォークインクローゼットへと入った。
入り口に近いところの服は勿論つかう服ばかりだ。
でも奥に入っていくにしたがって「ん～」と心が揺れ動いて「後で決める袋」を作ろうかなどと悩む服ばかりだ。
なにしろ二十数年以来の思い出の服達だもんね。

悩んだ挙句「３秒で決めよう。悩んだら一旦捨てる袋に入れよう。整理が終わって一段落したら見直してもいいじゃぁん」と決めてばっさばっさと「捨てる袋」に服を詰め込んでいった。
最終的に４袋になった。
袋を眺めながら寂しい気持ちになったが、サッパリしたクローゼットを見るともう袋を開ける気にはならなかった。

ふと、これを古着屋に売ったらいくらになるのかなと興味がわいた。
早速車に乗せて行ったら２１．５Ｋｇで４３０円となった。
服一着の消費税にもならないなと思いつつも心から湧き上がる大きな達成感とスッキリ感に包まれた。
これからの私の鉄則は「一着買うときは先ず一着捨てること」
そうだ家訓にしよう。

＝木　夏＝